update - 2022.08.05

木にトマトがなるってホント!?
タマリロのおいしさを活かす3つのポイント

ようこそ、オシャレ野菜の部屋へ
vol.9 タマリロ<Tamarillo>

トマトのようであり、赤い実のようでもあるタマリロ。小さめの卵くらいのサイズで、表面はなめらかでツヤツヤしています。日本ではまだ馴染みはありませんが、野菜と果物のどちらにも属する、とても不思議な野菜です。今回は、タマリロのおいしさを活かすために知っておきたい、3つのポイントをご紹介します。

野菜と果物のどちらの属性をもつ果実

タマリロの写真


主にニュージーランドで生産されているタマリロは、ナス科ナス属の野菜。日本の農産物の主力である、なす・トマト・じゃがいもと同じ仲間です。しかしタマリロは、りんごやももと同じように、果物の大きな特徴である木に実がなるのです。また、外見も断面もトマトに似ていることから、「木になるトマト」や「ツリートマト」とも呼ばれています。


日本の農産物は、木になる果実を食用とするものを「果樹」と取り扱っています。(※1)そのため、木になるタマリロも取り扱い上は果物。遺伝子的にはなすやトマトの仲間でありながら、木になるので、分類上は果物になる不思議な存在です。


タマリロという名前は、ニュージーランドの原住民語で「リーダーシップ(tama)」 +スペイン語「黄色(amarillo)」が組み合わさってできたとされていて、実際に赤以外にも黄色や紫色のものも存在しています。


ビタミンA・Cの抗酸化ビタミンが豊富なので、免疫力を高めてくれたり、アンチエイジング効果も期待ができます。また、ビタミンCとの組み合わせで吸収率が上がる鉄分も含まれています。そのため、貧血でお悩みの方にはとくにおすすめです。

 

※1農林水産省ホームページ:果樹とは 
 

 

 

旬をおいしく味わうための、知っておきたい3つのポイント

 

<ポイントその1>
固い皮は取り除くと食べやすくなる

タマリロの写真


タマリロは見た目だけでなく、使い方もトマトとほぼ同じという点も、木になるトマトと言われる理由。そのままサラダにしたり、加熱してソースなどへのアレンジもできます。ただし、皮が固くて食べにくいので、慣れないうちはむくのがおすすめ。トマトの湯むきと同じ要領で、熱湯にくぐらせて皮をむいていきましょう。


そのまま食べるのであれば、半分にカットしてからキウイフルーツのようにスプーンで中をすくって取り出すのもお手軽です。凍らせれば、シャーベットのように楽しむこともできますよ。

 

 

<ポイントその2>
甘味と酸味の組み合わせを意識

 

タマリロは見た目も食べ方もトマトのようですが、その味わいには南国生まれの特徴があり、ほんのりとした青味の中に、甘味と酸味があります。トマトほど甘くはないので、ニュージーランドでは砂糖をかける食べ方も一般的です。

そのため、甘味と酸味を組み合わせた料理に取り入れるのがおすすめです。なかでもエスニックテイストの料理は、この甘味と酸味を組み合わせたものが多いので、タマリロを取り入れやすいでしょう。



 

タマリロのエスニックサラダ
 

タマリロ料理のお皿


【材料】タマリロ…2個、えび…150g、紫たまねぎ…1/4個、オリーブオイル…大さじ2、ワインビネガー…大さじ1、おろしニンニク…小さじ1、砂糖…ひとつまみ、ライム果汁…1/2個分、ナッツ(カシューナッツ、ピーナッツ、アーモンドなど)…適量、パクチー…適量

 

【作り方】
タマリロは熱湯にくぐらせ湯むきしてから、一口大に切る。
えびはボイルし殻を剥き、紫たまねぎは薄切りにする。
ボウルにオリーブオイル、ワインビネガー、おろしニンニク、砂糖、ライム果汁を混ぜる。
④1
と2を加えてしっかり和える。
お皿に盛り、砕いたナッツとパクチーを散らす。

 

【おすすめアレンジ】
・マンゴーを加えてフルーティにしても◎

・春雨やサラダチキンを加えればボリューミーに
・バゲッドに挟んでサンドイッチにするのもおすすめ

 

 

 

<ポイントその3>
上手に加工してオシャレに楽しむ

タマリロの写真


日本で手に入るタマリロは、ほとんどがニュージーランドからの輸入品。春〜秋までの比較的長い間収穫されていますが、日本での出回りは夏頃までです。


熟したものは保存がきかないため、長く楽しみたい時にはジャムやコンポートに加工するのもおすすめ。熟しすぎてしまってサラダには向かないものも、加熱すれば問題なく食べることができますよ。ヨーグルトやアイスクリームにかけると、赤い色も映えるので見た目にもオシャレですね。

 

 

タマリロは、野菜と果物のおいしいとこ取り


なすやトマトの仲間でありながら、木になるため果物と分類されるタマリロ。その属性通り、野菜のようにも果物のようにも食べることができて、甘味と酸味が混じり合う味わいは、タマリロ独特のもの。


一般的に見かけることはなかなかないタマリロですが、苗木を購入することもできます。育てやすい植物なので、自家栽培している方も増えてきているよう。実がつくようになれば15年ほどは収穫できるため、興味のある方は育ててみるのも楽しいかもしれませんね。


イラスト/中川美香

 


 

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執筆者

小島香住/Kasumi Kojima

野菜ソムリエプロ&管理栄養士。食品メーカーでの営業・商品企画開発・メニュー開発などの勤務を経て、現在は1歳の男の子の育児をしながら、WEBサイトやInstagramで野菜の情報を発信。セミナー講師としても活動している。
「まんぷくベジでは、
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