update - 2021.04.12

[春・4月20日頃]
穀雨(こくう)と春キャベツ

穀雨は、毎年4月20日頃に迎えます。春の中では、最後にあたる二十四節気の一つ。
この「穀雨」は、「百穀春雨(ひゃっこくはるさめ)」という語が由来で、この時期の雨の名です。この時期は、気温が急速に上昇し、多くの春の雨が降り注ぎます。そして、それが恵みの雨となって、穀物を潤します。

 

※二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つに分け、そこからさらに6つに分けた、約15日間の季節を表す言葉。現在は最初の日だけを指すことが一般的ですが、本来はこの15日間を表します。

※日本の暦は、旧暦(太陰太陽暦の暦法「天保暦(てんぽうれき)」)から、1872年にグレゴリオ暦(太陽暦)が採用され、新暦と呼ばれます。特別な表記がない場合を除き、日付は新暦です。

※二十四節気の日付は毎年異なり、1日程度前後します。

八十八夜を迎える時期

「夏も近づく八十八夜」から始まる歌を、誰もが聞いたことがあるでしょう。
「茶摘み」の歌で有名な八十八夜は、この穀雨の時期にあたる、毎年5月2日頃に迎えます。

「八十八夜」というのは、立春から数えてちょうど八十八日目の日、という意味。これから雨季に入り、気候も暖かいため、農家では稲の種まきや茶摘みに最適な気候と考えられています。

また、「八十八」の字面が末広がりのため、縁起のいい日です。そのため、地域によっては、茶摘みで豊作を祈る行事が行われることもあります。


春キャベツ=キャベツではない!?

穀雨_春キャベツ

穀雨の時期に旬を迎える野菜の一つ、春キャベツ。

春になるとスーパーでよく見かけますが、この春キャベツとは、ほかの時期に見かけるキャベツとはどう違うのでしょうか。

実は、春キャベツは、品種がほかの時期に出ているものと異なるのです。キャベツは、大まかに春キャベツ、夏秋(高原)キャベツ、冬キャベツの3つに大別されます。種をまく時期や、収穫の時期で分類され、様々な品種が存在します。
 

<春キャベツの栄養>
キャベツはどの品種も、ビタミンCや、食物繊維が豊富です。

その量は、ビタミンCは同じ葉物野菜であるレタスの8倍、食物繊維はレタスの1.8倍です。また、ビタミンUといわれるキャベツ特有のビタミンが豊富で、別名「キャベジン」とも呼ばれます。医薬品でもおなじみですね。
このビタミンUは、消化不良に効果的。そのため、キャベツは油の多い料理と組み合わせると、胃もたれの防止が期待できますよ。

では、春キャベツにはどのような栄養があるのでしょう。

ほかの時期のキャベツでも、これだけの栄養素が栄養素が摂取できますが、春キャベツは、さらに多くのビタミンCを含みます。ただ、ビタミンCは水溶性のビタミンのため、水に流れやすいのが特徴。より効率よく摂取したいなら、春キャベツをサラダや和え物にして、生でいただきましょう。
春キャベツはやわらかく甘味が強いので、生でもおいしくいただけます。

なおビタミンCは抗酸化物質のため、細胞の「さび」をとり、組織の老化防止に役立ちます。
 

<そのほかの旬の野菜>
この時期の旬の野菜には、次のようなものがあります。

  • たけのこ
  • せり
  • ブロッコリー
  • レタス
     

いつ買っても、食べても「安心ですメロン」?? 

穀雨_アンデスメロン

この時期、旬を迎える果物は、アンデスメロン。
大きさは小ぶりで、果肉は黄緑色であるのが特徴です。
名前の由来は、いつ買っても、食べても「安心ですメロン」の略であることをご存知でしょうか。

名前の通り、安定した甘味で、時期であれば、いつ買ってもおいしくいただけます。



春の最後の節気、穀雨。
気候も穏やかになり、青々とした植物が鮮やかな季節です。普段口にしている野菜も、さらに旨味を増し、食材選びも楽しくなりますね。ぜひお好きな料理にして、今だけの味覚を味わいましょう。
 

執筆者

坂田芽唯/Mei Sakata

管理栄養士。栄養・レシピ・ヴィーガンなど、食に関する記事をWEBコンテンツで執筆。その他、カフェのメニュー開発、料理動画制作などをして活動。これまでは給食提供のほか、離乳食指導や食育指導に従事。幼少期から茶道を習っており、日本文化が好き。こども食堂を開くのが夢!